レッカさんはまだ信じられないというように、呆然と上を見上げている。声をかけようかと思ったが止めた。どう声をかけたらいいのかも分からないし。
「ヘウ"ンちゃん!勝ったね!」
ジュリアさんが飛び跳ねながら言う。ヘウ"ンは頭を掻きながら、
「ごめんなさい…勝つつもり無かったんですけど…」
でもレッカさんがバースの悪口を言ったのを聞いたら、負けたくないと思った。負けたらバースにも申し訳ないから。
ジュリアさんはヘウ"ンの頭に手を置いて嬉しそうに笑った。