朝十時、ヘウ"ンはジュリアさんと共に、宿泊先のホテルの地下にやって来た。
地下と聞いていたので暗いかと思ったが、照明が沢山あり明るさには困らなかった。
会場の中央には試合する為の四角い広いスペースが設けられ、そこには廃材や故障した車などがあった。それを囲むように観戦ようの観客席があった。
お客さんが試合をまだかまだかと待ちわびていて、会場は熱気に満ち溢れている。
「凄い観客…」
その熱気に圧倒されたヘウ"ンは呟いた。隣りに立っているジュリアさんは「そう?」と言って、特に緊張もしてない。