「え、なん…??」
驚く私に彼は走り寄って来て、ニコリと笑うと、顔の横に手を上げ
「じゃ、また明日学校で!!
バイバイ!!」
とだけ言い残し、グラウンドの真ん中へと戻って行った。
「それだけを言いに来たのかな…」
私は呆然としながらも、頬がゆるむのを我慢できなかった。
彼と友達になれたらどんなに楽しいだろう
そんな淡い期待が、また自分の中に生まれてしまう。
この溢れ出すようなあたたかい感情は、どうしたら消すことができるのかな……
心に嬉しさと苦しさが織り混ざってしまって、ただ戸惑うことしかできなかった。