私は泣いているのを見られたくなくて、ずっと下を向いていた。 藤原創と友達になりたいって思っていたけど…それはダメなことなんだよって自分に言い聞かせる。 それなのに 私は繋がれた手を無理に離すことができないままだった。 ふいに、彼の手がゆるむ。 胸に小さな痛みが走った。 しかたないって、思い切れない弱い心。 彼の表情が気になってしまって、チラリと顔を上げて 驚いた。