この際、クラス中に知られてたって関係ねー！！
俺は彼女の笑う顔がどうしても見たかった。
だから
ワラにでも
モヤシにでも
縋る気分で、智貴に聞いてみた。
「どーしたらいいと思う？」
ほっぺたをキープされた状態でも、智貴はニコリと笑って
「まじゅ、そうのしょんざいをにんしきさせぇることがしぇんけつだろぅ」
「なんて喋ってるかわかんねーし！笑」
ほっぺたを解放してやると、智貴は少し赤くなった頬をさすりなが、もう一度ゆっくりと言う。
「まずは、創の存在を認識させることが先決だろうって言ったんだよ。
多分、及川さん担任の顔と名前以外何も覚えてないと思うし」
…確かに。
彼女はクラスというものに全く興味を持っていないようだというのは俺でもわかる。
「でも、認識させるって、どうやって…？？」
さっぱり方法が浮かばない俺に、智貴は「やっぱ創はお子ちゃまでおバカだねー」と笑い、かなり姑息な作戦を提案してきた。
