「さて、話を聞こうじゃないか」
「やだぴょーん」
まだしらを切る往生際の悪い俺。
智貴はそんな俺をじっと見てクスリと笑い、
「まぁ、どうせ及川さんのことだってのはわかってるけどなー」
とにこやかに言った。
「エ!!
エエェエーー!!??」
なんで知ってんのー!?
俺、誰にも言ってないのにー!?
ワタワタと動揺する俺に、智貴は、さらに致命的な一言を浴びせる。
「クラス中が気付いてるよ。
気付いてないのは、当の本人、及川さんくらいじゃないかな?笑」
笑って言う智貴の顔が無性にイラついたので、ほっぺたをビーって引っ張ってやった!!!
「アハハハハハ。
痛いなぁー」
のんきに笑う智貴。
コイツ、頭良いし、ルックスもめっちゃいいのに、この食えない性格だけが問題だよなぁーて思った。
ま、だからこそ悪友なんだけどな。