『ありがとう。すごく嬉しいよ。』


って、心の中で呟いた。




でも、私が声にして出した言葉は



「……ごめんね…」




藤原創は私を見つめながら、また、ぎゅっと私の手を握る。


「なんで謝んの?」



「………」



何も答えない私に、彼はわざと明るい声で話し掛ける。



「あ!!
及川さん、俺がいきなりこんなこと言ったから動揺しちゃったって感じ!?

まぁ、普通そうだよなぁ!!

今時話したかったとかわざわざ言う奴いねーしなー!!笑」



彼の困ったような


照れているような



はにかんだ笑顔に、強く心が揺れた。





必死に気持ちを抑えていたら






自然と涙が流れてしまった…。










…………ごめんなさい

…………ごめんなさい




私はあなたを傷付けしまう存在なんです………