もう一度同じ言葉を吐息に乗せ、俺の額に唇を落とす。
そして、そのまま俺を胸元にぎゅっと抱き締めた。
「あぁ…………大丈夫。」
抱き締めかえし、瞼をしっかりと塞ぐ。
聞こえてくる心臓の音。
規則的に刻まれる命の音。
少しずつ、安らかな気持ちになっていく。
「美羽………ありがと。」
暫くリズムを楽しんでいるうちに少しずつ抜けていく背中に回された美羽の腕の力。
そっとうかがうと、そこにあるのは幸せそうな寝顔。
「早いよ、美羽?」
鼻先をツンと軽く弾いても、スヤスヤと寝息をたてている。
相当我慢してたんだろう。
眠かったよな。
ごめんな。
可愛いくて、愛しくて、大好きな寝顔を見つめたまま、夢の中へと旅立った……。