「あの……………瞭くん?」


「ん?」


「帰んなくて大丈夫なの?」


「明日、8時に起こして。」


「8時?」


「うん。」


「ねぇ、瞭く…」


「喋りすぎ。」


「だっ………」


だって?

だって………美羽が誘ったんだからね?


勝手に都合良く解釈し、唇を塞ぐ。


エアコンが適度に効いた部屋。

薄いタオルケットを肩まで被り、少しずつ深く繋がっていく。

さっき飲んだコーヒーと、甘い吐息が混ざり合い、止められなくなってしまうのは仕方がない。


「……ねぇ、瞭くん?」


「ん?」


「大丈夫だよ。」


触れたままの唇から、呟かれた言葉。


「………美羽。」


そっと目を開けると、やっぱりうるんだ瞳が俺を捕えて離さない。