その言葉を聞いた途端に翠の顔が嫌そうな顔になった


「止めときなよι闇部だって。しかも麻山先輩…だっけ?めっちゃ恐いって有名だよ」

闇部とはあまりさえない人ばかりがいる部活のことで、翠は何処で仕入れた情報かは分からないが写真部を全面否定する

「そんなこと無いよ!!麻山先輩は優しそうな人だったよ。見た目で判断しちゃ駄目だと思うよ」

闇部かどうかは知らないけど、麻山先輩を中傷するような言葉に少しムッとしてバンッと机を叩いてつい、喧嘩腰になって言ってしまった

「…そうι菜月がそこまで言うならもう何も言わない」

だからそんなに怒らないでよって苦笑いを浮かべる翠

「あっ…ゴメンι」

翠のびっくりしたような顔と、みんなの痛いくらいの視線にばつが悪くなって下を俯きながらボソリと謝った


刹那

キーンコーンカーンコーン

タイミングよくチャイムの音が鳴り響いて

「ヤバッ本鈴じゃない!?」

翠は慌てて自分の席に座る

「そうかもね」

私は余り気にせず机からのそりのそりと降りて、自分のロッカーに教科書を取りに行った


本当は予鈴なのに


なんて

心の中で思っていた(笑)