麻山は部屋の端まで行くと 「あっ」 カーテンを思い切り引っ張った その瞬間一気にオレンジ色の光が部屋全体を優しく包み込む ここ暗室じゃないの? 「ここは暗室じゃない。別の部屋にきちんとある…先生は多分気付いてなかったと思うが」 私の気持ちを察してか、麻山は残りのカーテンも開けながら淡々と理由を述べた …暗くしておいて私の姿を見えなくしてくれた? なんて小さな期待は脆くも崩れて