「わっ!!」

近くにあったゴミ箱に当たってゴミが盛大に散らかるとともに派手な音が鳴り響いた

『んん?…誰かいるんですか!?』

物音に気がついた女の先生は不審そうな目をして私のいる方へ歩いてくる

やばっ…

回れ右をしてもときた廊下を戻ろうとするが一度立ち止まる

一直線の長い廊下だから逃げる前に確実に見つかる


かといって素直に盗み聞きしましたって言えば怒られる

ここの先生はかなり厳しいって前々から知っている


…どうしようι

どうしようもなく辺りをキョロキョロ見渡していたら



「あっ…」

ここから少し距離はあるが、ドアらしきものを見つけた


「一直線の廊下を最後まで走って見つかるよりましだよね」

その時はドアに鍵がかかっているかも…なんて考えは微塵もなくて



気がつけば全速力で廊下を走っていた

――――――――…‥