カーブミラーでチラリと確認すると、確かにくっきり痕が残っていた

「………」

架山のヤツ…!!

再び苛々が込み上げてきて体がプルプル震える



「どうせまたカズが失礼な事言ったんでしょ~」

そんな俺にはお構いなしにナツは腹をかかえてクスクス笑いながら俺をみる

「だから架山にはなんにも言ってない!!」

つい、ムキになって声を荒げたからまたクスリと笑われて

「架山っていう子なんだね~♪」

「あー…」

墓穴ほったι

しかもこいつ…絶対俺の反応楽しんでるだろ

俺より年下のくせに

そんな事を思っていたら前の方から足音が聞こえてきて

一度ピタッと足音が止まると、今度は足音が早くなって

金髪と黒髪の2人が走ってきた



「お前どこに行ってたんだよ!!」

俺の前にくるなりシンは怒りを露わにして

「かなり探したんだけどι」

ヒロは呆れ顔で俺を見ると眼鏡をクイッと上に持ち上げた


「すいません」

かなりご立腹な二人を前にして俺は苦笑しながら軽く頭を下げた

「ったく…」

眉を潜めてはぁ~と深いため息をつくシン

「マネージャーに怒られるのは俺達の方なんだよ」

ヒロは表情一つ変えないが、ワントーン声が低くなっているからかなり苛立っているのだろう

「毎回毎回お前は…「だからゴメンって!!」

シンの説教聞くのはまっぴらだからすかさず俺は言葉を遮った