右に行ったり左に行ったりと、入り組んだ道を進んで行く


「ちょっと…どこまで…いくのよ!!」

柳井の走るスピードが速すぎて早くも息があがる

「……もうちょい」

そんな私と違って息一つ乱さずにサラリと言ってのける柳井

しかも周りを気にしながら走っているのに遅くなるどころか速くなる一方で

どんだけだよ!!

…って心の中でツッコミを入れていると

「…この辺りで良いかな」

ポツリと呟いて急に止まったものだから

「~~っ!!」

足のブレーキが間に合わず、柳井の背中に鼻があたり、鈍い痛みが私を襲った

「何処なのよ…ここ…」

鼻を抑えながら周りを見れば薄暗くてよく見えないが、すべり台やブランコらしきものが見えた

「公園?」

「そう。正しくは俺の秘密の場所」

なんとかここまでこれたな~って遊具を見てから私を見て苦笑いを浮かべる

その目はなんだか懐かしいものを見るような目だった