カズの後ろ姿を優しげな瞳で見つめたままナツは独り言のように呟く


「…ああ」

シンは気の利いた言葉を何もかけてあげられなかった自分を腹立たしく感じながら

何でもないようにさらりと言ってのけた青髪の少年に心の中で感嘆した


やはり年が近いと分かり合える何かがあるのか…?

「あるんじゃないかな?」

「え…?」

思わず隣をみればいつものように明るい笑顔のナツがいて


「似たものどーしだからね♪

そろそろ僕達も帰ろ?ヒロが笹倉さんと一緒にいるから早く来いって」


スキップしながら振り返ると携帯ひらひらさせてメールが来たんだと知らせる


「…そうだな」

似たもの同士…か


小さく顎をひくと金髪をなびかせて少し先にいるナツの後を追い掛けた