「へぇ~架山っていうんだぁ~…ん?なんか聞いたことある名前…」

「確かカズにビンタ喰らわせた奴じゃなかったか?」

「あ~そうだ!!思い出した…ってシン!?」


ナツと大きな声につられて前を向くと、一番会いたくなかった金髪野郎の端正な顔がドアップで瞳に映った

「でたっ!!」

「でたって…俺はお化けかなんかに見えたのかよι」

間抜けな声をあげて後ずさる俺をみて呆れたように溜め息をつくシン

「あー…んなわけ無いだろ。ちょっと驚いただけ」

お化けより怖い奴が目の前に現れたんだよ

なんて言える筈もなく

ヘラリと笑って話をはぐらかした

「ふーん…それより俺も気になってたんだが架山っていう女はお前とどういう関係なんだ?随分親しげな感じだったが…」

「それ僕も聞いたけど教えてくれなかったんだよ!!」

ブーブー言いながらシンに抗議するがシンは構わず金色の瞳で俺をじっと見据えた

その瞳は僅かな動揺さえ見逃すまいと猛獣のごとくギラギラと光っていた