「…まさか、忘れてきたベースを取りに行くだけでちゃんと戻って来るって」

半分は嘘

ベース取りに行ったら帰るつもりなんだけど

アハハ…と苦し紛れに笑って、なんとか誤魔化そうと試みるが


「ふーん…じゃあナツ、一緒について行け」


「えっ!?いや、別に一人で行けるし…」

それじゃあ俺が帰れないじゃん!!

何とか一人で行けるよう説得してみるが無駄なようで

「ナツは見張りだ。どうせお前の事だからベース取りに行ったら逃げるだろうと思ってな」

「…そーですか」

シンはパッと服を離すと、してやったりというような顔で見てきて

俺は酷く落胆して思わず小さく舌打ちした


あーあ…俺の性格をよく分かってらっしゃる