言いたい事は言えたし 誤解も解けて仲直り?もした 柳井の過去を少しだけ知ることが出来たのは思わぬ収穫だったけど もうこれ以上求めることは何一つない 何ひとつも ないんだ 自分に言い聞かせるように頭の中で呪文のように唱えていれば 自然と涙も止まった それを見計らっていたのか笹倉さんはコトン…と紙コップを置いて 「そろそろ出ましょうか?お客様もおおかた出て行ったみたいですし、今が良い頃合いだと思います」