思わず笹倉さんの顔を見ると
何食わぬ顔で紙カップに入ったコーヒーを飲んでいた
察するに…お母さんにも本当の事を言ったらいけないんだね
「あー…うん!!二週間くらい前に電話が掛かってきてその2、3日後に色々打ち合わせしたんだ。
だから、今日はどうしても来なきゃいけなかったの」
嘘をつくことに罪悪感を抱きながら、お母さんにあれこれ説明する
「佐藤さんの仰ったとおりです。
あくまでもシークレットイベントだったので
私が家族の誰にも喋ってはいけないと言ったんです」
話を聞いていた笹倉さんは私を見て眉を潜めながらも、助け舟を出してくれた
ていうか、私の名前知ってたんだ