「そっか…」


何となく…

彼女が羨ましいと思った

こんなふうに彼女の事を誰かに話せて

こんなにも大切に想われているんだから…



「あ、いま俺のこと格好いいとか思っただろ?」


「……ばーか」


的外れなことを言う柳井の頬を思い切り横に引っ張ってやった


「いひゃい!!はなひぇ!!」

口をパクパクさせて言葉になっていない声を発しているが

手を出そうにも私を背負っているため痛さに顔を歪めるしかない


「プッ…あははっ」


思いのほかその表情(カオ)が可笑しくて、ひとしきり笑った後に離してあげた