「落とさないでよ」 「架山が重くなかったらな」 「なっ……馬鹿!!!」 憎まれ口を叩く赤髪男の頭をペチペチ叩く 「冗談だって…っと」 必死に笑いを堪えつつ柳井は私を背負って立ち上がった 「戻るか」 「…ん」 コクリと頷いて柳井の首に軽く手を回した 勿論それは私が誤って落ちないようにするための行動だ 柳井の体温があまりにも心地よくて もっと近づきたかった…なんて訳じゃない