「………」 近いような遠い存在 雲のように掴めない訳ではない 同じ学校だし だけどこれを見れば柳井は本当は遠い存在なんだと気付かされた こんな状況で柳井に言えるはずもなく しばらく途方にくれていたら 「え、菜月?」 一番気付かれたくなかった相手に声をかけられてしまった 「…お母さん」