菜月side
教室から出た後…
私と柳井は指導室へ行くために先生の後ろをついていく
「………」
「………」
廊下を歩いている間…私達はしばらく無言だった
ふと横を見ると
私のすぐ隣に柳井がいたことに気がつく
…こうやってまじまじと見ると結構端整な顔立ちをしているなぁと思う
すぅっと伸びた高い鼻
形の良い唇
真っ黒の瞳
見ていたら吸い込まれそう
……って
何考えてんだ私!!
「……柳井…だっけ?」
首をぶんぶん振ってさっきの考えを打ち消すようにして口を開いた
「なに?」
柳井は私の方をチラッと見て意地悪そうにニヤリと笑う
まるで今から私が言おうとしている事が分かっているようだった
「…先生になに吹き込んだのよ」
「え?…あー…聞きたい?」
そう言うと柳井は立ち止まって
私に顔を近付けてきた