「お待たせしましたー」



 君がカフェラテと小さなケーキを持ってくる。



「あれ?ケーキ?」



「あ。サービスです!」



 笑顔で答える君。



 不意にどきっとしてしまう。



「え?なんで?」



「いつも来てくれるお礼です。って店長が」



「あっ…」



 店長か…



 ちょっと期待してしまった。



「わたしの日課ですもん、お客様に注文聞くことが」



 わたしの日課…



 君の生活の中に俺入れてたのか…



「ありがとう」



「いえ、こちらこそありがとうございます!ではごゆっくり」



 君の笑顔。



 君との会話。



 今日で最後だから神様からのプレゼントかな…



 なんて柄にもないこと言ってみたり。



 それくらい嬉しかった。