ぼーっと外の景色を見ているときだった。




アタシは、窓に映る一人の男子とバッチリ目が合った。






「……え?」




ドキン。




何か…心臓がすごく速く動く。




何…この気持ち。




ゆっくり隣りを見ると、同じ学校の制服。




見上げると






すごく整った顔をした黒髪の男子だった。




「そんなに俺のこと見て、何かついてる?」




少し低い胸に響く声。





「あ、やっ、えっとぉ…」



しどろもどろになるアタシを見て、彼は言った。





「お前、変なヤツだな」




少し微笑んで彼は電車を降りて行った。