電車に乗って着くともうそばにある学校。 アタシはちょっと早足で向かった。 校門を抜けて、桜の花が舞っている中でアタシは昨日の彼を探していた。 昇降口からみんな自分のクラスに向かうから彼がいるかもしれないんだ。 一人でキョロキョロしていると、 「那星~!」 と呼ぶ声が後ろから聞こえた。 「凛乃!」 アタシは後ろを向いて少し遠くにいる凛乃に手を振った。 凛乃もアタシに向かって手を振りながらこっちに走ってきた。