私に焦りが全くないと言えば嘘になる。
でもなんとかしなきゃと思えば思うほど
身動きが取れなくなるのもまた事実。
どうしたらいいのか知りたかったのも、また―。



「…けど?」


…ずっと誰かに聞いてみたいことがあった。



「どうして…―」



相模なら
応えてくれるかもしれない―



「…何?」
「どうして皆…忘れろって言うの…?」



尋ねた瞬間、堪えようとする間もなく涙が落ちた。
最近涙腺が緩みっ放しだ…。



「友響ちゃん…?」
「智香も彼も忘れろって言う…忘れて次に行けって…
ねぇどうして?忘れなきゃ駄目なのかな…想ったままじゃ…駄目なのかな…」