「もー、女の子が調子乗っちゃ駄目だよ?」

小さい子に語りかけるような様子で覗きこんでくるヒーロー。
確かにあたしは小さい方だけど・・・。
この人デカすぎっ・・・。

「聞いてる?」

「・・・!」

顔、近!!!!
思いきり後ずさる。

「ふふっ可愛いなあ♪」

もしかして・・・コイツもナンパ??
助けたお礼に遊べ的な??

「あ、ありがとうございましたっ!!」

あたしはそう言って走り出した。

「あ、ちょっと待ってよ!!」

「なにか?」

さすがに呼ばれて無視は酷い?
一応助けてもらったんだし・・・・

「あいつ等と同じナンパになっちゃうね。でもまじで俺、君見た瞬間びっくりしたんだよね。だから飛び出してきちゃった♪」

「それ、ナンパ。」

「あははっだよねっ」

へらへら笑う姿は何故か憎めなかった。