今日は、学校に縛られるのは午前中までだったから、去年まで同じクラスで仲が良かったちーちゃんと由香とさっちんを誘って、マックでランチをした。


3人ともバラバラのクラスになってしまったけれど。


このみんなといると、安心するわぁ。


「ララの担任、ナカヤマでしょ。羨ましー」


と、ちーちゃん。


「本当、ラッキーだね。うちの担任なんて、ブタみたいな顔でゴリラみたいな図体の奴だよ」


と、由香。


「うん。担任には恵まれた。……だけど、友だちつくりそこねた――」


「友だち?」


首を傾げるさっちんに、私はことの真相を話した。

孤立した席になったこと、女子のグループはもうできあがってしまったこと。

「ついてないわねー」


頬杖をついて、片手でオレンジジュースを飲みながら、切れ長の目で私を見てくるちーちゃん。


「でも、その前の席の男子たちと仲良くすれば?」


と、ほんわかのんびりの由香。


「だけどさー。そのふたりもなんだかデキてるみたいなんだよー」


「デキてる? 男同士?」

目をキラキラ輝かせる、好奇心旺盛のさっちん。


私は苦笑して首を左右に振った。


「女の子の輪の中に入るのでさえできないのに、男子の中に入っていけないわよ」


そう言って私はポテトをもりもりと、3本食い。


「そっかー。ま、時期に気の合うひと、できるわよ」

と、ちーちゃん。


放課後にこうやってみんなとおしゃべりするのが、一番好きな時間。


ここにいる4人、みんなバイトも部活もやっていない。


女の子のお茶会って、楽しいよね。


クラスでは友だちできなそうだけれど、これからもこうやってみんなで集まれたらいいな。