そんなこんなで。


それからは、学校の話だとか、テレビの話だとか、どーでもいい話題を続けていて。


いつしか、空が白み始める頃には、芳くんは木のテーブルにうつ伏して、くうくうと寝息をたてていた。

「――芳くん。芳くん」


私はドアをノックするかのように、彼のあたまをコンコンと叩いた。


けれども、反応ナシ――。

「風邪ひくよ、芳くん」


「……」


ダメだ。


芳くん、爆睡タイプだ。


私は一旦家へ戻り、毛布を持ってきて、彼にかけてあげた。


私の方は、全然眠くならなかった。


明ける空を見ながら、ひとりで、あたらしい朝を見つめていた。