「とんこつラーメン、イェイ」
雑踏を掻き分けて、カズくんはトレイにラーメンを載せてやってきた。
ここは学食。お昼時、生徒で混雑している。
私はお弁当持参だけれども、カズくんは温かいものが食べたいと、学食派ということで、ここにいる。
「とんこつ……おいしそー」
「紅しょうがたっぷり」
ラーメンの湯気に包まれて、嬉しそうに彼は言う。
割り箸を綺麗にふたつに割り、いただきますも言わずにズルズルと勢いよく麺をすすり始めたカズくん。
ゴーカイ。
私は今日は転んでばら撒くことのなかったお弁当のブロッコリーをフォークで刺し、口をもぐもぐさせながら、彼に聞いた。
「おいしい?」
「うまい」
そう言って、箸を休めると、またゴーカイに水をごくごくと飲み干した。
「おー、和哉じゃん」
と、男子生徒がどんぶりに面と向かっているカズくんに声をかけてきた。
見知らぬ子だ。
カズくんの、お友だち?
中肉中背の、感じのいい子だった。
雑踏を掻き分けて、カズくんはトレイにラーメンを載せてやってきた。
ここは学食。お昼時、生徒で混雑している。
私はお弁当持参だけれども、カズくんは温かいものが食べたいと、学食派ということで、ここにいる。
「とんこつ……おいしそー」
「紅しょうがたっぷり」
ラーメンの湯気に包まれて、嬉しそうに彼は言う。
割り箸を綺麗にふたつに割り、いただきますも言わずにズルズルと勢いよく麺をすすり始めたカズくん。
ゴーカイ。
私は今日は転んでばら撒くことのなかったお弁当のブロッコリーをフォークで刺し、口をもぐもぐさせながら、彼に聞いた。
「おいしい?」
「うまい」
そう言って、箸を休めると、またゴーカイに水をごくごくと飲み干した。
「おー、和哉じゃん」
と、男子生徒がどんぶりに面と向かっているカズくんに声をかけてきた。
見知らぬ子だ。
カズくんの、お友だち?
中肉中背の、感じのいい子だった。