新学期、私は体育館の前に掲示されているクラス分けを確認すると、校舎の方へと走った。
昨日、興奮して寝つけなかったからなぁ。
元々、寝つきは悪い方で、何かイベントとか新学期を控えているとか、そんな時は特に眠れない。
ゆうべも、ベッドに入ったのは23時。
何度も寝返りを繰り返しては、眠れない、眠れないとイライラしながら、幾度も時計を見て。
最後に目覚まし時計を見たのは、深夜3時半。
ほんと、夜が明けて、幾時間しか眠っていなくて、今、フラフラ。
それに、寝坊気味で、小走りで新学期を迎えた高校へと来た。
「――キャッ」
自分のクラスを確認し、回れ右をし、昇降口へと踵を返したところ……足がもつれて、派手に転んでしまった。
あ痛たた……。
制服のスカートから覗く膝に、鮮血が滲んでいた。
またやっちゃった。
転び癖があるのに、慌てていた。
だけど、血がだくだくと流れ出していないだけが幸いだわ。
膝は、皮がむけて、赤くなっていたけれど。
まずは、手当てよりも、教室へ向かうことが先だ。
転んでも、周りには誰もいなかったから、恥ずかしい思いなんてすることはなかった。
だけど、誰もいない、ということが逆に焦る。
本当に、遅刻ギリギリ……アウトに近い時間だったんだ。
私は掲示板で確認した2年2組の教室へと走った。
私の名前は、綿貫羅々(わたぬきらら)。
誕生日は、3月27日。
誕生日順で並べられる小学校時代の出席番号は6年間ずっと一番最後だった。
中学に入ってからも、同じだった。
あいうえお順での出席番号に変わっても、一番最後という運命……。
だから、さっきのクラス発表の掲示板で、自分の名前を探すのは楽だったけどね。
一番最後の名前をずらっと見ていけばよかったから。
とにかく、私は猛ダッシュで校舎へと向かったのであった。
昨日、興奮して寝つけなかったからなぁ。
元々、寝つきは悪い方で、何かイベントとか新学期を控えているとか、そんな時は特に眠れない。
ゆうべも、ベッドに入ったのは23時。
何度も寝返りを繰り返しては、眠れない、眠れないとイライラしながら、幾度も時計を見て。
最後に目覚まし時計を見たのは、深夜3時半。
ほんと、夜が明けて、幾時間しか眠っていなくて、今、フラフラ。
それに、寝坊気味で、小走りで新学期を迎えた高校へと来た。
「――キャッ」
自分のクラスを確認し、回れ右をし、昇降口へと踵を返したところ……足がもつれて、派手に転んでしまった。
あ痛たた……。
制服のスカートから覗く膝に、鮮血が滲んでいた。
またやっちゃった。
転び癖があるのに、慌てていた。
だけど、血がだくだくと流れ出していないだけが幸いだわ。
膝は、皮がむけて、赤くなっていたけれど。
まずは、手当てよりも、教室へ向かうことが先だ。
転んでも、周りには誰もいなかったから、恥ずかしい思いなんてすることはなかった。
だけど、誰もいない、ということが逆に焦る。
本当に、遅刻ギリギリ……アウトに近い時間だったんだ。
私は掲示板で確認した2年2組の教室へと走った。
私の名前は、綿貫羅々(わたぬきらら)。
誕生日は、3月27日。
誕生日順で並べられる小学校時代の出席番号は6年間ずっと一番最後だった。
中学に入ってからも、同じだった。
あいうえお順での出席番号に変わっても、一番最後という運命……。
だから、さっきのクラス発表の掲示板で、自分の名前を探すのは楽だったけどね。
一番最後の名前をずらっと見ていけばよかったから。
とにかく、私は猛ダッシュで校舎へと向かったのであった。