闇の果てには何もなかった




 ただ暗い


 底なしのように、くらいだけ











 何かを探す労力も





 誰かを愛することも





 何かを悲しむことも





 思い出を思い出すことも





 何かに辛くなることも








 何も見つからない




















 だって闇の果てに辿り着いた頃には…………だもの




 だからすべてが無。





 無なんだと、ずっとそう考えてた。
















 彼が壊すまでは