「あ……ほんとだ。」


クスクスと笑ってる。


「笑いすぎ。」


「ごめん。……ぷっ…」


何がつぼだったのか、止まらなくなったらしい。


「キリン、好きかも。」


「好き?」


大好きです。君が。


「なんかこう、凜としてる。」


君みたいに。


「瞭くんみたいだね。」


フェンスにもたれながら、キリンに視線を戻した。


「俺?」


「うん。優しい瞳。大好き。」


俺に向けられたはずの台詞なのに、なぜか視線はキリン。


「キリンが?」


「うん。キリン好きだなぁ。」


整理する。

キリンの瞳が優しい。

俺みたい。

そのキリンが好き。

………俺は?


「瞭くん?」