「なんだろ?」


出口に人だかり。

どうやら、瞭くんの友人、であり、仕事のパートナーの『塁くん』を待ってるらしい。

瞭くんがいたから?

もしかして瞭くんが言ったのかな?

ごめんね。

心の中で呟いてみる。

人だかりから少し離れた場所で立ち止まった。

側では、来たときに出迎えてくれたピンクのフラミンゴが片足だちでこちらを見てる。

ごめんね。

もうちょっといたかったんだけどな。

また来るね。

今、私を待っていてくれる人がいるから。

フラミンゴに別れを告げたと同時に耳に入ってきた声。


「瞭くんの車見つけた!まだいるよ!」


頭の中で理解した言葉。

行っちゃいけない……。