「了解。ちょっと待ってて。」


少し離れた自販機目指して歩いていた。

向こうから、歩いてくる集団から少しだけ身を交し、自販機目指して更に歩いた。

嫌な予感はあった。

高校生位の女の子と男の子の10人位の集団。

楽しそうに話しながら通りすぎた。

学校は?

あぁ、そろそろ春休みか。

………春休み?

嫌な予感は外れないことを知っている。

特にこんなときは。

足早に自販機へ。

温かいお茶2つ。

………はぁ…………駄目だ。

視線が痛い。

覚悟を決めて、振り返る。

はい。ずばり。

ばれました。


「あの………」


一応遠慮がちに近付いてくる。

キャップを後ろ向きにかぶっていた俺が馬鹿でした。