「ごめん。今、どこ?」


「瞭くん、大丈夫?」


「俺?俺は大丈夫。美羽、今どこ?迎えに行く。」


「いいよ。ひとりで行くから。」


「どこ?まだ中にいるよね?」


「うん。でも、まだ沢山いるよ?」


「だよな。出てきてねぇもんな。ん………美羽?聞いてる?」


「聞いてる。瞭くん、車?」


「そ。車ん中。」


「じゃ、今から行くね。」


「美羽……ごめんな。」


「全然。謝んなくて良いよ?瞭くん悪くないし。リクエストしたの私だし。謝るなら私だよ。ごめんね。」

「いや、俺、すっかり油断してたから。ほんっとごめん。」


なんで謝り合戦やってるのか。

思わず出た溜め息が、フロントガラスを白くした。