「するわけないじゃん」


あたしが言うと隼人はムッとした。



『しないのかよー。俺が相手してやろうと思ったのに。』



隼人はつまんなそうな言い方をする。



なんでみんなのまえでしなきゃいけないのよ!



「しないから!」



『あっそ。』



隼人はあきたのかパッとその話題をやめた。



あたしはホッとしながら隼人が階段をおりだしたのであたしもおりる。



隼人は急にふり返ってあたしを見た。



「な、なに?」



あたしが言うと1段下にいる隼人が背伸びしながらあたしの頭を引き寄せた。




そして隼人の唇があたしの唇と重なった。



あたしは急にのことで目をつぶるヒマもなくただ真っ赤になっていた。



唇が離れると隼人の真剣な瞳があたしをとらえた。



『愛梨の唇は俺だけのもんだから。』