「だ..大丈夫??」

涼子は少女に問いかける。


「あ。はい。慣れてますんで。」
そう言う彼女はさっきより顔色が悪い。



沈黙が流れる。

「あ。貴方、なんていうの?」

「君島カレン。あなたは?」

「野村涼子。」

「カレンちゃん...大丈夫?」

「ええ。慣れてますから。」

さっきと同じことを答える少女。


「ねえ。」

「何ですか?」

「あの桜、赤色に見えない...??」

涼子は無意識にカレンにさっきのことを話していた。


「赤..色??」

カレンは首をかしげた。

「あ。ごめん。気のせいだと思う..」

涼子はそう付け加えた。