『29』

29番。

あたしがいつも座っているところの右隣だった。


「29な。」

すると後ろから声がした。

振り向くと神木くんがいた。




「うぁ?!」

「ふっ…なにその驚き方(笑)」

「す、すみません…」

「ふっ…やっぱお前うけるわ(笑)」

そう言って優くんのとこに行ってしまった。


なにをしたかったのか全くわからないまま。





「日向ー!あんた何番?」

クジを引く直前で叫んでいる土田さん。

あたしは大きな声が出ないから、引いた紙を見せた。

するとニヤっと笑って

「はい、28、アタシと代わって。」

土田さんは先生の前で28番と交換していた。

「お!13じゃん!土田、ありがとな!」

「アタシこそ、ありがと。」



しかも平和に終わってるし…(笑)