2人してステップ踏みながら…なんかお花畑にでもいるかのよう……。


「こっんのハゲじじいっ!!さっさとくたばりやがれっ!!あたしはどうなるのよぉっ!!」


涙が出そうになった。


「あっ!だから苗果には転校してもらうよ。やっぱ1人じゃ心配だからね~」


お父さんが踊りながら言う…


「あら?あなた違うわよ一応1人暮らしはしてもらうわよ~」


お父さんのステップに合わせてるお母さんが言った。


「……えっ?…」


あたしは瞬きするのも忘れるくらい目をパチクリと開けたまま。


「おっ!そうだった♪そうだった♪安心しろ苗果、知恵おばさんの家の近くのマンションだから!」

笑顔で言うお父さん。

「そうよ苗果。困った事があれば知恵おばさんに聞けばいいわ~そのマンションから一番近い高校に転校してもらうから!」


お母さんは嬉しそうにあたしにさらりと告げた。


もう苗果の頭の中は混乱でいっぱいだった。


(はっ!?えっ?ちょっとぉ!!あたしよくわかんないんだけどっ!!)