それから学校に着くまで苗果と周はずっと喋りながら登校した。

校門について周は苗果に

「あっ。苗果、今日久しぶりにお前んち行ってもいいか?」

下駄箱に靴を入れながら聞いた。

「うちに?別にいいけど…?」

「じゃっ行くからな」

上靴を履きながら周は苗果に言った。


「ってかなんで?」

「いや。だって転校するんだろ。その前に一回ぐらい遊びに行ったっていいじゃん。」


笑いながら言った。

「じゃまた放課後な~」


周は手をひらひらさせながら先に行った。


(そうだよね。よく考えたらあと2日…この学校にいるのも)


苗果はふと考え立ち止まり、周りを見渡した。

登校時間の下駄箱は生徒がたくさん登校してきていて。

ガヤガヤと少しうるさかった。

この景色も今日を入れてあと2日…その事実に苗果は少し寂しさを感じた。


(はぁ…ってか今日みんなに別れの挨拶??何て言おう…?)


明日この学校を去るのだがお母さんが今朝行っていたから…おそらく今日、担任の先生からクラスのみんなに苗果が転校するって言うだろう。

とりあえず苗果は職員室に向かった。