俺は校舎を出ると、 潤とじゃれあいながら校門まで歩いていた。 「───安藤尚………?」 ん? 今なんか聞こえた? 想いすぎて、とうとう幻覚まで見えちまったのか…… 目の前に、夏奈がいる。 「おい、誰だよ、あのかわいい子!」 隣の潤が俺の脇をつつく。 それも無視して、 俺達は向き合っていた。 ただ見つめあって…… 「……な…んで?」 どうしているんだ? 夏奈?