「ただいま!」 「おかえり!」 迎えてくれる家族がいる それが何よりなことだって、あたしは今まで気付いてなかった。 大きな荷物を預かってくれるお兄ちゃん。 車を運転してくれるお父さん。 夕飯を作って待っていてくれる、お母さん。 こうやって考えられるようになったのって、やっぱり安藤尚のおかげだよね 「…すみません、あたし達まで」 隣に座る今日華と優也君。