「なんか、今日潤さんにあたし達のこと話してて思ったんだけど……最初出会ったときのあたし達からは想像できないよね、今のあたし達。」



微笑みながら、夏奈は目を閉じる。深呼吸をするように、手すりに手をかけて伸びをした。



俺も自然とそうしていた。



「夏奈……」

「何?」

「ごめんな」



………



不安にさせて、ごめん





ふと横を見ると、まだ手すりにつかまって体重を傾けたままの夏奈が、俺の方を見ながら泣いていた。