俺はベランダに出た。

さすが冬のニューヨーク……



「寒ぃ~」



部屋着で出てきたのが失敗だったな。
今さら戻るのも面倒くさいし、我慢するか……



───ガラ───



「安藤尚……?」

「夏奈…」

「寒くない?」

「寒い」



ぷっと吹き出す夏奈。

「じゃあ、…ぷっ…上着持ってくるねっ!あはは!」



笑いながら気を使ってくださってどーも!



「はい」

「サンキュ」

夏奈は、自分も上着を着て、ベランダに出てきた。