しかし、ついさっき、私はフリーになった。

彼氏は私の目の前で元カレになった。

私の存在など無いように……
忘れたかのように。

つまり………私はどこに帰る?










悩んでも答えは出ない。

実家は遥か遠く。

紗季はまだ店。

少し考えて出た答え。


「とりあえず、ウチ帰ろ。」


途中で買った缶コーヒーも瞬く間に冷たくなっていく。

それでも、真っ直ぐに自分の……元カレの家に向かった。


ぐるぐる回る心の中は、冷たくなっていく缶コーヒのお陰で少しずつ回転を鈍くしていった。