私はどうすれば……


「わかってたのに。空良は黙って受け入れるって。ごめん。」


なんだかわからないけれど、もうどうでも良い。


「私、帰る。」


「待って。」


足音が近付く。

あっと言うまに追い越した足音。


「待てって。」


両方の肩を押さえられ、行く手を阻まれる。

私を見下ろす大和はいつもの真摯な瞳で………。

見上げる私の瞳は………ただの弱虫。


「空良、俺のこと好き?」

好きだよ。

大好きだよ。

だから、好きだって言えない。


「空良、子どもの時からずっと俺のこと好きだって言ったことないだろ?」


気付いてたんだ。


「言わなくて良い。」


嫌いになる?


「空良の声、ちゃんと聞こえるから。」