「ねぇ―、放課後カラオケ行かない?♪」
「はあ?」
つい聞き耳をたてている私
「おぉ―それいいな♪んじゃ放課後みんなで行くか♪」
藤宮の周りにはまた人が集まり始めカラオケに行く気満々だ
そっか………
藤宮、カラオケ行くんだ……
当たり前だよね。
委員会とかの雑用より、たくさんの友達と遊んだ方が楽しいし。
んじゃ、放課後はあたし1人か……
よかった………
そう思うのに、安心感の中に少しだけ、悲しい気持ちが混ざっていた
放課後、周りにはもう誰もいない
シーンと静まりかえった教室
窓際の机に座り、その近くの窓を開けると心地よい風が吹き込んできた