一通り服装をチェックした。



いつも通りの2つ結び。


顔を触ってみたが、何かついている気配はない。


……別におかしなところはないはず。



一体何なんだ…!?



「雫――っ!!」


いつも以上に、すごい剣幕で走ってくる美結



「な、なに!?」


ついそのオーラに圧倒され、後ろに一歩下がった


「あんた何、学校前で抱き合ってんのよ!!」



「……はぁぁ―っ!?抱き合ってる!?あたしがい……つ………」


抱き合っている…?



抱きしめられて…いる!?



「違っ!あれは!お兄ちゃんが!お兄ちゃんが抱きしめてきたんだよ!!」



それだったのか!



あの視線の原因はっ!



「…えっ?結城さん?……なぁ―んだ。みんなが雫が、イケメンと抱き合ってたって言ってたから―っ♪」



やっぱり、さっきの視線はそれだったわけね。



お兄ちゃんが、イケメンだってこと、忘れてた。



だってお兄ちゃんバカすぎだから。


「でも相変わらずだね。結城さん。シスコンにも、程があるでしょ。」


美結がクスクス笑いながら言う。